夕べはタルホの夜だった。
煌々と輝く満月に照らされて濡れたように光る屋根が連なる道を
人に会わないように歩く。
猫になったつもりで。
月明かりが伸びるアスファルト
グレイの街並み


稲垣足穂の詩
『A CHILDREN'S SONG』を何度も口ずさんだ。

お月様でいっぱいで
お月様の光でいっぱいで
それはそれはいっぱいで・・・


『A MOONSHINE』のAのように
針金つきの竿を伸ばしたら取れそうな月が
中天にひっかかってこっちをみている。

食べたらカルシュウムの味がしそうな。